道路で良く見かける ”REKLAMASI”と書かれた看板、 地元ニュースでも取り上げられるANTI REKLAMASI 。 REKLAMASIとは埋め立てと言う意味で、「ベノア湾の埋め立てプロジェクト」の事を示しているのである。
去年バリ島州知事マンク・パスティカが提案した案件 1727/01-B/HK/2013 には、ベノア湾の開発案件や使用期間等が記されており、 多くの議論を巻き起こしていた。 しかしその直後、現ユドヨノ大統領は新たな省令 Peraturan Presiden Nomor 51 Tahun 2014にサインし、ベノア湾近辺の海陸エリア、 そして島々の開発を受理したと言う。 これによって市民達はさらに怒り、 大統領の下した省令を撤回する様デモや反対運動を始めている。
しかしなぜここまで市民の反対が激しくなっているのか?
基本的にデベロッパー側は「ベノア湾の埋め立てプロジェクト」はバリ島の面積を増やす事になる ので、そこでの開発や投資はすべてバリ島市民の権利となる、と主張している。 また埋め立てプロジェクトは津波等によるバリ島本島への被害も軽 減出来るとまで言われているが、埋め立てによるマングローブの伐採 は避けられないと言う。
環境破壊と言うポイントでインドネシア環境保護団体WALHI や他の団体は、今回の埋め立てプロジェクトを猛烈に批判している。 彼らは以前90年代に行われたスランガン島の埋め立てプロジェク トを一例として挙げ、 現在スランガン島近辺の海洋生態系が極めて深刻な状況に陥ってる と言う。スランガン島の状況を見てWALHIは、現在のプロジェク トに約束されていた環境の安全性や、島々の海洋生態系の保護の信憑 性が見えないと言う。
そして政治的なスキャンダルもいくつかニュースにも取り上げられた。
パスティカ州知事は、ウダヤナ大学によるフィージビリティスタディ がまだ完成されていない時点で開発の案件にサインをし、 バドゥン県ベノア湾の村長らに同意を求めていたと言う。 そんな中今月新しく大統領に任命されるジョコウィ氏はどういう動 きを見せるのか。ユドヨノ大統領がサインした省令を無効にする事が出来るのだろう か、今後の経過に注目したいと思う。
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