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バトゥール湖から見たトゥルニャン村とトゥルニャン村の風葬墓地 -1972年-


近代化が進むバリ島で、古代の伝統を変わることなく受け継いでいる地域がある。この村は、‘トゥルニャン村’と呼ばれる。トゥルニャン村は、バンリ県キンタマーニ郡バトゥール湖の東湖畔に位置している。

この村は、バリでは最も古い村として知られている。住民も、土着の元々存在していたバリ人の末裔、つまり、‘バリアガ’と呼ばれる人々である。トゥルニャン村へ行くには、ペネロカンから陸路で行くか、クディサンからモーターボートを使って湖を渡るアクセスのどちらかだ。

バリの最古の碑文によると、バリの歴史は西暦882年から始まっており、その当時、トゥルニャンの住民はその土地に既に住んでいたという。

トゥルニャン村のユニークな習慣は、遺体の葬り方である。一般のバリ人は、火葬にするか、一時的に埋葬するかである。しかし、この村で亡くなった住民は、その遺体は墓場の土の上に置かれる。彼らが‘ムパサー’と呼ぶこの方法は、いわゆる、‘風葬’である。住民によると、全ての亡くなった住民は、土に還さなければならず、この方法が取られるという。

トゥルニャン村には3箇所の墓地があり、それぞれ、死んだ理由で違いがある。まず、バンタス墓地は、自殺・喧嘩の末・酷い病の末に亡くなった人を葬る場所。次に、ングダ墓地は、乳児・未婚者が亡くなった場合に葬る場所。最後にワヤ墓地は、普通の病気で亡くなった場合に葬る場所と決められている。

遺体は、腐食の段階で悪臭を放つ事はない。何故なら、墓地にはタルムニャンの樹があり、良い香りを放つため、遺体からの臭いを中和する働きがあるからだ。‘タル’とは‘樹’、‘ムニャン’は‘芳香’という意味である。このタルムニャンの樹は、この地区にしか生息しない。それで、この村の名前が、タルムニャンが変化してトゥルニャンとなったのだという。

墓地の他にも、トゥルニャン村には面白い場所がある。その一つが、‘地球のヘソ’という意味の‘パンチュリン寺院’である。一見の価値有である。


via Sejarah Bali



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