インドネシア人でバクソを食べた事がない人がいるだろうか。スープと一緒に食べればさらに美味しく、肌寒い時に食べれば寒さも忘れる。
けれども、一体誰がこのバクソという料理を作ったのだろう?実は、これには興味深い話があるのだ。
17世紀に書かれたジ・エポックタイムズに、明の時代、中国は福州に母親が大好きなメン・ボという名の一人の男性がいたと記されている。彼の年老いた母親は、肉を食べる事ができなかった。好物の肉を噛む為の歯がもう強くなくなっていたからだ。食べたいものも無くなった。
メン・ボは悲しかった。それで、来る日も来る日もどうやったら母親に大好きな肉を再び食べさせる事ができるだろうかと、考え続けたのだ。そしてある日彼は、何気なく隣の家で餅をこしらえる為に米をついているのを見た。これを見てアイデアが浮かんだ。
彼は家で早速肉をやわらかくなるまでつき始めた。そして、丸めて形を整えスープに入れて煮込んだ。母親は息子の作った食べ物に喜んだが、それだけでなく味もとても美味しかった。
この話とメン・ボの母親を思う愛は、福州全土に広まった。人々はこぞってこの作り方を学んだ。そして、中国人の末裔達が、やがてインドネシアに持ち込んだと思われ、いつの間にかインドネシア文化と同化していったのだ。
インドネシアの人口の多くがイスラム教徒である為、豚肉の食材は牛肉に変化した。現在では、バクソはインドネシア人の大好物となった。もし、メン・ボが母親の食べ物の好みを知らなければ、今のバクソ・ソロもバクソ・マランも誕生していなかった訳だ。
via merdeka.com
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