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アンジェリンちゃん殺害事件で、児童保護国家委員会クイックレスポンチームのナオミ氏は、事件に関する新たな証拠を発見したことを明らかにした。
ナオミ氏は11日、アンジェリンちゃんの遺体が埋められていたというデンパサール市クシマン村スダップマラム通り26番の自宅の裏庭を訪れた。
警察は、現在犯人とされているスンバ島出身の男、アグスティヌス・タイ・ハムダマイの部屋に血痕が見つかったと説明したが、その他、同じ血痕がアンジェリンちゃんの養母であるマルガレイ・メガウェ容疑者の部屋でも見つかった。
「警視庁遺体検体チームと共に現場を訪れた時、血痕について犯人の部屋だけで無く、養母の部屋からも見つかったと知った。現在、警察はこの件に関し詳しく調査中であるが、この事件の犯行は一人ではなく、共犯がいると見ている」と、12日発表した。
警察は、今回の事件でアンジェリンちゃんを死に至らしめたのはアグスティヌス・タイ・ハムダマイと決定したが、犯行は一人ではないだろうと見ている為、取調べはアグスだけにとどまらない。
インドネシア児童擁護委員会会長アリス・ムルデカ・シライット氏は、この事件は共犯がいるはずだという疑いを持っている。「特にマルガレイは関与していると思われる。その他、役者がいるはずだ。警察は最後まで事件の真相を突き止めなければならない。また、この家の同居人がアンジェリンちゃんが遺体となって同じ敷地内に埋められていたことを知らないと言うのも妙な話だ。確かに、敷地内では何か腐った臭いが漂っていた。警察は、この事も念頭において調査するべきだ。」とアリス氏。
デンパサール女性・子供のエンパワーメント総合サービスセンターも、今回の事件には納得しかねない事柄が多いと見ている。同センターのシティサプラー氏は、アンジェリンちゃんの行方不明捜索が始まったときから、何か妙なものを感じていたと言う。
「我々は、初めからアンジェリンちゃんの自宅に住んでいる全員にインタビューを行なった。その結果、アンジェリンちゃんは、既に殺害され家の周辺に埋められているのではないかという疑惑を持ち、警察にもその旨を伝えたが、すぐに行動を起こしてもらえなかった。それから、遺体の発見まで数週間がかかったが、あの時に捜査していれば、土を掘った痕跡はもっと明らかであったはずだ。また、他にも妙なのは、証拠物となっているカーテンの紐とベッドカバーで、これについても明白にしなければならない。この家は、開放されておらず、出入りだけでも難しい。カーテンの紐は、マルガレイの部屋のカーテンの物と類似していて、他の部屋にはカーテンは無い。白いベッドカバーだが、アグスはベッドカバーを使っていたのだろうか。アグスは、ただの継母の使用人だ。ベッドカバーなど使うだろうか。ベッドカバーは普通のシーツではない。アグスが白いベッドカバーを使っているというのは、妙な感じがする。」と同氏。
一方、サヌール第12小学校校長クトゥ・ルタ氏は、この事件にはアンジェリンちゃんにとても近い者が関与していると確信していると述べた。「警察による家宅捜査の段階でマルガレイはそれを拒否したこともあった。もし、マルガレイが関与していなければ、積極的に捜査に協力するはずだ。また、担任教師の証言では、マルガレイが正常な子育てをしていないと思われる証拠に、アンジェリンちゃんの体には幾つかのあざが見られたことも分かっている。」と、ルタ氏。
現場検証が行なわれた時、その付近にいた住人達も、アンジェリンちゃんは一番近い者によって殺害されたと、ルタ氏と同じ感想を述べている。殺害される前にきっと大声を出しているはず。それを、養母が気付かずにいるだろうかと述べた。
アンジェリンちゃんの産みの親ハミダさんは、マルガレイ容疑者が警察から解放されたことに関し不満を表した。殺害が自宅で起こったということは、家の住人が関与しているはずだと泣きながら訴えた。
アンジェリンちゃんは、ハミダさんと前夫との間に産まれた第二子である。現在、ハミダさんは再婚し仕事の為バリ島に定住。第三子を設けたが、その子供（2）は故郷のバニュワンギに祖母と暮らしている。生物学上の父親ハミダさんの前夫ロシディク氏は、「マルガレイと連れ子の二人が警察から解放されたと聞き、残念だ。」と述べた。二人は、アンジェリンちゃんを死に至らしめ、人間とは思えない行為を養子に対して行なった事を受け入れることはできないと怒りを露にした。
10日デンパサール管轄警察署で3時間マルガレイの精神状態を診察した精神科医のレリーセトゥヤワティ医師は、この50歳の女性の精神に異常を感じたと言う。「診断の結果、彼女は精神病質者と判断した。取調べの間、答える彼女の声は高く、泣き喚いた。その為、精神科医が呼ばれたのだ。」と説明した。
via Tribun Bali
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