口元をマスクで覆ったカデ・スアルチャナ氏は、真剣な眼差しで手元に集中している。
7日、東デンパサール、トパティのバクン通りにある財団法人プスパディ・バリのワークショップエリアで、スアルチャナ氏と3人の仲間が義足作成に取り組んでいた。義足を作る作業は、日常の仕事だ。しかし、障害者自身が、義足を作る事はまだ普通の事とは言えないだろう。
ユニークなのは、この財団では、あえてこの活動を障害者自身に行なわせている事だ。スアルチャナ氏と3人の仲間は歩行障害者である。しかし、それは義足作りの障害にはならない。それどころか、彼らの日々の仕事になっているのだ。
「ここの従業員の85%は、障害者だ。何故彼らなのか?自身の経験から、製品が良い物か悪いものかが、使用者としての目で本当に分かるからだ。当初は、彼らは自分の為の歩行補助器具を作っていたのだが、そのうちに、同じような障害者の友人の為に作るようになった。」当財団の理事長であるイ・ヌガ・ラトゥラ氏は、これまでの過程を述べた。
これは、障害者が健常者と肩を並べられるということを証明する、障害者の為の良い機会になる。障害者は隠れることも、自身を卑下する必要も無い。「彼らは同情を必要としない。しかし、彼らに必要なのは、教育や仕事、そして、健常者のように自分の気持ちを表現する機会だ。ここでは、まず自身の為の補助器具の作成を行なっている。それから、同じような他の人の為の作成に入るのだ。」と、ラトゥラ氏。
これらの作業は、即席では行なえない地道な作業である。しかし、作った器具で自ら練習をし、実際使ってみて、その質を更に向上させている。一ヶ月で彼らは、平均8つの補助器具を作ることができるという。
義足だけでなく、靴形やその他の移動補助器具も作っている。
同財団では、必要とする住民が求めに来るのを待っているだけでなく、まだ補助器具を使っていない障害者を探している。これまでに、3,500人の顧客がいるという。「我々の財団には、沢山のエリアにまだいる障害者を探す外回りチームもある。彼らは我々の助けが必要だ。現在までに、カランガッサム地方からの約800人の顧客がいる。これからの2年間は、シンガラジャ方面に集中し、手助けしていきたい。」と、ラトゥラ氏。
via Tribun bali
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