ガルンガンを迎える為、若い世代によって様々なタイプのペンジョールが創作される。背の高いもの、小物でいっぱい飾られているもの、見る人の目を驚かせるほど豪華なもの等だ。逆に、あるものだけで工夫して作られた質素なものもある。
しかし、もっと驚かされるペンジョールが登場した。ギャニャール県テガララン郡スバトゥ村バンジャール・プジュンカジャに現れた2本のペンジョールは、普通じゃない。
ペンジョールの背の部分には、最近バリのローカルの間で語られる流行の言葉が、バリ語で取り付けられているのだ。
『バリ島で暮らすのは気分がいい。(Jaen Idup di Bali)』これは、イ・ワヤン・ウィバワ・ハルタ氏の作品だ 。この言葉の文字は椰子の葉で作られている。
向かい合ったもう1本のペンジョールには、『もし、土地を売るのを止めたらね。(Yen Suud Ngadol Tanah)』これが、トゥ・バグス・パラユダ氏の作品だ。
互いに世間話をしているようで、2本で一つのやり取りになっているのだ。決して豪華でもない、ある材料だけでこしらえたと思われるペンジョールだが、二人でそれぞれが材料を探したという。
「金は一切使っていない。使ったのは労力だけだ。この言葉は、私達の心からの声。どれだけバリの庶民が、安易に土地を売ってしまったことかと言う事に気付いてほしい。」
この二人にとって、土地とは祖先から受け継いだ遺産であり、売買できるものではない。維持し、保護すべき値段の付けられない貴重なものなのだ。
「美しいバリ島の自然を破壊する資本家が無い状態で、初めてバリで暮らすのは気分がいいのだ。地球の豊かさから提供されるものは、その中に神(サンヒャンウィディワサ)が存在し、たゆみなく生み出してくれるものだ。自然の恵みはいつもあり、芸術は相対するものだ。我々が、ずっとペンジョールを購入すれば、これから、いったい誰がペンジョールを作るのか。買う世代ではなく、生み出す世代になろう。」と、ウィバワ・ハルタ氏。
via Tribun Bali
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