ガルンガン。ヒンドゥー教徒は祈りを捧げるだけではない。ガルンガンの日に行なわれる歴史についても知らされる事なく受け継がれてきた、先祖から代々伝わる伝統的遺産として、幾つかのユニークな活動を行なっているところがある。
その一つは、ギャニャール県スカワティ、バンジャール・ベディルのバロン・クディンクリンの練り歩きだ。ラーマヤナ物語の中のエピソードに登場するハノマン・スバリ・スグリワ・ガルーダ(ジャタユ)等の、仮面のワヤンウォン8種類がある。
毎ガルンガン当日に伝統的遺産として行なわれるのは、住民が平和で安全に暮らしていけることを願って、バンジャール・ベディルとその周辺をこれらが練り歩くのだ。
「通常は住民が村中の寺に祈りを捧げ終わる午前10時頃から、子供達が演じるバロン・クディンクリン・イダ・ラトゥ・サクティが、ガムラン演奏を従えて歩き始める。それぞれの家を一軒一軒回って、その家の氏神の祠に入っていく。それから、庭に移動し、その家主の役に立つように、庭の植物や樹に恵みを与えるのだ。これを、一軒一軒同じことをしていく。周辺では、バンジャール・ジュングット、バンジャール・プニンジョアン等、バトゥアン村にまで足を運ぶ。
午後2時頃、行列を組んでいた若者や子供達は村の寺に戻り、建物の中のイダ・ラトゥ・サクティの鎮座する場所に返すのだ。」と15日、バンジャールの若者ノヴィは説明した。
スカワティ村バンジャール・ベディルのアジ氏は、「何年から始まったものか、先祖からの遺産なので誰も分からない。親や先祖から伝えられた通りに演じている。それが代々繋がっている。」と述べた。
同バンジャールのガムラン楽団長は、「ングラワン」と言う名で知られる練り歩きは、昔はウブドのロットゥンドゥ村まで出掛けたものだと語った。「その昔、祖父達は遠方まで練り歩きをやったので、子供達の為に食糧を携えて歩いたと聞いた。時代と共に、今では近くのこの周辺の地域だけを歩くようになった。」と、同氏。
また、他にはガルンガンからクニンガンまでの10日間を練り歩いたと言う説もあるが、それも、いつしか近年はガルンガンとクニンガンのそれぞれ一日だけ行なうようになったという。
via Tribun Bali
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